現役テレビ局員の映画・ドラマ研究記

在京キー局で暗躍するテレビマンが送る、読んだら誰かにこそっと話したくなる映画・ドラマの徹底考察! ※本サイトの見解は全て筆者個人のものであり、特定の会社を利するものではありません。

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018年映画ベストテン

「カメラを止めるな!」現象や「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒットなど、いつにも増して明るいニュースが多かった2018年の映画界。 そんな中、私が選んだ2018年の映画ベストテンをご紹介します。 2018年新作鑑賞本数:100本 (2018年映画鑑賞本数:161本) …

2018年鑑賞ドラマベスト10

年の瀬も迫ってきたということで、2018年をまとめるような投稿を。 今年もたくさんの映像作品を見てきましたが、このブログを始めるようになってからはより真剣に見るようになったと思います。 クールを見ている途中で仕事が忙しくなって視聴習慣が壊滅した…

獣になれない私たち 個人的に好きだったシーンをひたすら語る

これまでドラマの放送に合わせて速報レビュー、考察とアップしてきました。 タイトルが指し示す「獣」とはなんなのか? 深海晶という役はなぜ新垣結衣にしか演じられないのか? 野木さんが京谷のことを「一般的日本男子」と表現したのはなぜか? などなど。…

獣になれない私たち 最終話を執拗に考察する

晶と恒星の二人が、日常を破壊する爆弾を投げることで「獣に支配されない人生」を選択した最終回。 鐘は鳴ったのか、鳴らなかったのか? 二人はこれからどうなるのか?

「大恋愛 最終話」感想・レビュー

予想はしていたというか、そこに至るまでの話というのはわかっていながらもやっぱり結末を迎えてしまうとショックが大きく、、、 悲しいという感情もあるのですが、やり切れなさとか無力感とか脱力感とかの方が明らかにありますし、レビューをこうやって書こ…

「獣になれない私たち」 最終話 感想・レビュー

あの第九話の絶望的な状況から、ここまで美しい最終回が見れるなんて全く予想していませんでした。毎週水曜日の楽しみが終わってしまい、もはや余韻だけで書いている状態ですが、速報レビュー書いていきます。

獣になれない私たち 第九話を執拗に考察する

速報レビューでは、けもなれが言う「獣」とは「人と手を繋いで生きようとする人間を搾取する存在」のことだと書きました。この「獣」は日本中に巣食っていて、話を広げようと思えばいくらでも題材があるのですが、実はそんな「獣」に立ち向かう話って今まで…

「大恋愛」 第九話 感想・レビュー

このまま終わってほしくない、、、 冬クールドラマもそれぞれ終盤に入ってきて、残すところはほぼ最終回のみとなってしまいました。 私が主にブログを書いている2つのドラマ、「けもなれ」と「大恋愛」はそれぞれ来週が最終回。全10話構成でした。 昔は冬ク…

「獣になれない私たち」 第九話 感想・レビュー

野木さんの終盤力、、、!! これまで一見するとバラバラのように感じられていた主要キャスト5人の話が再集会直前になってついに一つになりました。 しかしそれは何か全員の攻撃目標が定まったとか、ゴールが決まったとかそういう類いのものではありません…

獣になれない私たち 第八話を執拗に考察する

あと二週で最終回ということがアナウンスされたけもなれ。 今週は恒星を悩ませ続けてきた兄弟の問題に一区切りがつく恒星回でしたね。 一区切りついたとは言うものの、妻と子供の元に帰ることができた亮太とは対照的に、福島の実家が解体されて帰る家がなく…

「大恋愛」 第八話 感想・レビュー

なんともいいがたいやるせなさを残して最終章へ突入、、、 小池徹平演じるMCI患者、松尾は今回で出番が終了なのでしょう。 尚と同じ病気を背負うものとして、また尚のダークサイド的な面を担った松尾でしたが、今週で完全にその役目が終わってしまった感があ…

「獣になれない私たち」 第八話 感想・レビュー

松田龍平、本当に素晴らしい役者さんだ、、、 第八話は先週の考察で予想したような展開でしたが、内容の面でははるかに私の想像を上回ってきた濃密な回でした。 これ、今回が初めてではなくてほぼ毎週毎週こっちが予想してきたもの以上のお話が繰り広げられ…

獣になれない私たち 第七話を執拗に考察する

相模湾と若狭湾。起きた出来事はまったく逆でも、一歩踏み出した女性にとっては「獣になる」ための大きな一歩なのは同じ。 そんな素晴らしい演出を見せてくれた第七話は、もやもやが停滞していた第六話とは打って変わって物語上大きな動きがありました。 晶…

「大恋愛」第七話 感想・レビュー

救いはないのか、、、! 先週は幸せなところから暗雲を漂わせて話を終わらせる、フリーフォールに乗っているような回でしたが、今週は落ちた先からさらに落とすという。 ただでさえ尚の病気が進行していくのに、失うものがないというある意味最強の武器を備…

「獣になれない私たち」 第七話 感想・レビュー

核爆弾、爆発させてやろうぜ! あぁ、すごい回だった。 先週の閉塞感が嘘のような、色々な物事に踏ん切りがついていく感覚。 回を重ねるごとに息がぴったりと合ってきたキャスト陣の、聞いているだけで楽しい豊かな会話劇。 その中で脚本家野木亜紀子さんが…

獣になれない私たち 第六話を執拗に考察する

恒星のやりきれない呉羽への思いが募った第六話。 これまで隠されてきた二人の過去が明らかになったと同時に、恒星がなぜそこまで呉羽に執着するのかもわかりましたね。 というわけで「けもなれ 第六話」の考察、行きましょう。 今回は「朱里とウサギ」、「…

「大恋愛」第六話 感想・レビュー

今週くらいは幸せなまま終わらせてくれーーーー!! 二人の新婚生活が始まり、真司も安アパートから引っ越してまさしく心機一転した様子が見られて、とっても和やかな回だなあなんて思っていたら最後の最後にどすんと落としてくるとは、、、 回が進むごとに…

「獣になれない私たち」 第六話 感想・レビュー

ままならなすぎる、、、、 せっかく先週壁を壊したかと思ったのに、その後待っていたのはさらにどうしようもできないような現実。 前回様々なことが起こり、今週もその流れにそって激動の展開になるのかなあなんて予測していたのですが、恐ろしいほどの停滞…

テレビにとってマイナスしかない「イッテQ」やらせ疑惑

先週から各媒体で日テレの大人気バラエティ「世界の果てまでイッテQ!」のやらせ疑惑が取り上げられています。 簡単におさらいすると、宮川大輔さんの人気企画「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」内でラオスのお祭りとして取り上げられていたものが、実際…

【平成生まれの昭和顔女優】黒木華 出演作おすすめ!(映画編)

現代劇や時代劇、どちらに出演しても違和感なくその世界に溶け込み、類まれな演技力で私たちの心を動かしてくれる女優、黒木華さん。 現在はドラマ「獣になれない私たち」(日テレ水曜10時)に出演中で、主要人物の一人として存在感を発揮しています。 そん…

【平成生まれの昭和顔女優】黒木華 出演作おすすめ!(ドラマ編)

現在放送中の「獣になれない私たち」(日テレ水曜10時放送)で、主人公晶(新垣結衣)の彼氏、京谷(田中圭)の元カノ役・朱里を演じている黒木華さん。 その演技力は20代の俳優陣の中でもずば抜けており、今や彼女の姿を見ないクールはないのではないかとい…

ディズニーの商業主義で宇宙戦争がいつまで経っても終わらない

昨日、アメリカのディズニーが自社初の独自動画配信サービスである「Disney+」を発表しました。 これによってディズニーは、自らが権利を持っている ・ディズニー映画(実写、アニメとも) ・ピクサーアニメーション ・スター・ウォーズ ・マーベル・シネマ…

獣になれない私たち 第五話を執拗に考察する

第四話に続き、それぞれのキャラクターたちの強い思いが交錯した神回となった「獣になれない私たち」第五話。 幸せなら手を叩こう 朱里と京谷の別れ 晶と恒星のキス Welcome to the new world など文字通り恐ろしいトピックが満載となった第五話を考察してい…

「大恋愛 第五話」感想・レビュー

一度は離れ離れになってしまった真司と尚を結びつけたのは、二人が過ごしてきた大切な時間でした。もう一度二人が再開するところから、居酒屋でのプロポーズシーンなど、今週も「大恋愛」らしい素朴で素敵な場面がたくさんありましたね。 ↓第四話の感想はこ…

章仕立てドラマが増加する背景とその功罪を探る

第5話を境に数年後に飛ぶドラマが急増 2018年秋クールは空前の「前後編」ドラマブームとなっています。 TBS火10「中学聖日記」では第一話から第五話までで主人公の聖(有村架純)と15歳の中学三年生の黒岩くんの恋が描かれ、第六話からはその淡い恋から3年…

「獣になれない私たち」 第五話 感想・レビュー

堂々巡りが断ち切られた!!! 連続して神回でしたね。 野木さん伝家の宝刀過去回想、黒木華のとてつもない名演技、そしてガッキーを追い詰めて追い詰めて最後に後ろからとんっと背中を小突いて一歩踏み出させる絶妙なバランス! 正直前半30分は第一話とほ…

「ヴェノム」永遠に続編が作れそうな可愛いダークヒーロー!

最悪―――― 悪に対抗できるのは、最悪だけだーーーー マーベルコミックスの中でも人気の高い悪役、スパイダーマンの宿敵ヴェノム。そのオリジンストーリーを、「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督と「マッド・マックス」のトム・ハーディがタッグを…

獣になれない私たち 第四話を執拗に考察する

スマホを落として散々な目にあいがちな田中圭が松田龍平を思いっきりぶん殴った第四話。日本シリーズが押したことで放送時間がなんと23時15分と、これもまた「おっさんずラブ」とほぼ同じ時間帯に。どこまで田中圭推しの回なんだ(違う)となりつつ、内…

ジブリの構造と宮崎駿作品から読み解く「紅の豚」

「飛べない豚はただの豚だ」 これは、宮崎駿の6番目の監督作「紅の豚」において、主人公の豚ポルコ・ロッソが言い放つ名セリフ中の名セリフです。 第一次大戦の英雄である彼は、戦後自らに呪いをかけて豚になりました。「紅の豚」では、そんな彼を撃墜して…

「大恋愛 第四話」感想・レビュー

早く続きを見せてくれ!! 真司が優しさ故に別れを告げたと思いきや、次回予告で結婚式あげてるし、「第1章、完結」とか言ってるし、まさかの木南晴夏さん登場だし! 今週を助走と言うにはあまりに不適切ですが、来週への期待値をぐんぐんにあげて終わらせて…