ままならなすぎる、、、、
せっかく先週壁を壊したかと思ったのに、その後待っていたのはさらにどうしようもできないような現実。
前回様々なことが起こり、今週もその流れにそって激動の展開になるのかなあなんて予測していたのですが、恐ろしいほどの停滞や静かなやり切れなさが満ちるなんとも苦味のある第六話になりました。
今週大きなテーマになっていたのは、
「知っているつもりでも、理解してるつもりでも実は全然相手のことなんてわかっていない」
これが繰り返し繰り返し語られていました。
相手に投げつけた批評がそのまま自分に返ってくる構成
「理解したようでも全然違う現実」という今回のテーマ。
その最もポピュラーな例として、花井とその部下との会食がありましたね。
何があったのかはわからないけれど、とにかく思い込みやイメージで物事を語ることに松任谷初め九十九クリエイトの面々がイラっとする場面。
「全部お前がわかってるなんて思うんじゃねえぞ」という言葉を投げつけたくなっていると、その言葉がそのまま自分に跳ね返ってくるなんとも「やられた!」な構造。
その第一弾が、九十九と花井の会社の部長との関係性。
強権的で誰が何をいっても聞かない野獣のような九十九。しかし部長はその上を行く猛獣使いで、晶などの営業部の面々や私たちですら知らなかった九十九の側面を見ることができました。
これがコメディ調の会食シーンによってジャブ的に繰り出されたと思いきや、まさかの呉羽の過去。
今まで様々なヒントが出されてきて、このブログでも「カイジパトロン説」だの盛り上がってわかった気になって考察してきましたが、そんな予想とは大きく異なる人間的な呉羽の悩みが明かされました。
断片的にしか説明がされていなかったので推測にはなりますが、呉羽は恐らく子宮頸がんになってしまったのでしょう。
それが元で子宮を全摘。子供を産めなくなってしまって、恒星との未来を考えることができなくなってしまった。
呉羽だって本当は恒星のことを愛していたのに、そのまま進むことができなくなって二人は別れた。恒星は理由を聞かされていなかったからあんな風にいつまで経っても呉羽のことを引きずっていたのですね。
呉羽の橘カイジとの結婚について、「望まない結婚」だったなどと勝手に推測していた晶や恒星は、呉羽が一人抱えることになった絶望を初めて知ることになるのでした。
地味に打ち破られた法則
今回、前半部の第一話〜第五話までずっと保たれていたけもなれの「ある法則」が破られたのですが、何かわかりますか?
一話ごとの時間の進行です。
今までは月曜日から始まり、ダイジェスト的に火曜〜木曜が飛ばされ、金曜日の夜に5tapに集合。そして夜に事件が起こったり起こらなかったりして土日にそのリアクションが描かれる。
決まり切ったようにこのパターンで一話が進行していたのですが、今週は日曜の夜(先週の続き)に始まり、月曜日、火曜日、水曜日の会食と週の途中で話が終わりました。
後半に入ったからあえてこの流れを破ったのか、それとも今回だけ特別で来週はまた月曜日からの一週間を描くことになるのかは定かではありませんが、時間の流れ方の法則は今けもなれファンの間で地味に話題になっている「あるもの」に非常に関係があるので注目したいところです(あるものについては考察編でお話します)。
終わらない恒星の苦悩
晶の京谷絡みの葛藤は相変わらず堂々巡りしていますが、今週ラストに描かれた恒星の葛藤も相当なものでしたね。
賠償金絡みで望まない結婚をしてしまった呉羽に対して自分ができることは、汚い金を使ってでもその賠償金を返してあげること。
賠償金がなければ結婚を解消してもよくなるかもしれない、そうしたらもう一度やり直せるかもしれない、、、
だから恒星は最後の夜に金をリュックに入れて呉羽の元へ行ったのだと思います。
何も言葉にはしなかったですが、行動に呉羽への愛情が溢れていますよね。
しかし賠償金は彼女にとってなんでもなかったことがわかると、そのお金も使い道を失うわけです。
そうして行き場を無くしたお金を、晶とその辺の店に入って一杯ひっかけることに使うしかなかった。
お札を補充して鍵をかけるラストシーンは、なんとも物悲しかったですよね。
晶はだんだんとドラマを通して変化してきていますが、恒星は未だに呉羽とのことを清算しきれないまま。恒星の苦悩は根深いです。
というわけで、速報レビューはこんな感じ。
休日には考察ブログをアップします。朱里を象徴する「うさぎ」や、まだまだ隠されている橘カイジ、そしてさわりだけ紹介した「あるもの」について書きますので、よかったらそちらもご覧ください。