現役テレビ局員の映画・ドラマ研究記

在京キー局で暗躍するテレビマンが送る、読んだら誰かにこそっと話したくなる映画・ドラマの徹底考察! ※本サイトの見解は全て筆者個人のものであり、特定の会社を利するものではありません。

映画

【平成生まれの昭和顔女優】黒木華 出演作おすすめ!(映画編)

現代劇や時代劇、どちらに出演しても違和感なくその世界に溶け込み、類まれな演技力で私たちの心を動かしてくれる女優、黒木華さん。 現在はドラマ「獣になれない私たち」(日テレ水曜10時)に出演中で、主要人物の一人として存在感を発揮しています。 そん…

ディズニーの商業主義で宇宙戦争がいつまで経っても終わらない

昨日、アメリカのディズニーが自社初の独自動画配信サービスである「Disney+」を発表しました。 これによってディズニーは、自らが権利を持っている ・ディズニー映画(実写、アニメとも) ・ピクサーアニメーション ・スター・ウォーズ ・マーベル・シネマ…

「ヴェノム」永遠に続編が作れそうな可愛いダークヒーロー!

最悪―――― 悪に対抗できるのは、最悪だけだーーーー マーベルコミックスの中でも人気の高い悪役、スパイダーマンの宿敵ヴェノム。そのオリジンストーリーを、「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー監督と「マッド・マックス」のトム・ハーディがタッグを…

ジブリの構造と宮崎駿作品から読み解く「紅の豚」

「飛べない豚はただの豚だ」 これは、宮崎駿の6番目の監督作「紅の豚」において、主人公の豚ポルコ・ロッソが言い放つ名セリフ中の名セリフです。 第一次大戦の英雄である彼は、戦後自らに呪いをかけて豚になりました。「紅の豚」では、そんな彼を撃墜して…

「サーチ」SNS時代を描く新しい映画の形

全編を通してPC画面のみで物語が進む革新的な映画「search/サーチ」。 妻と早くに死別してしまった父親が、娘・マーゴットの失踪事件をきっかけにして彼女のSNSを捜索して回ることになり、今まで知らなかった娘の姿を知ってしまう、、、 この筋書きだけを見…

「アリー/スター誕生」監督・ブラットリークーパーと女優レディガガの誕生!(ネタバレなし)

10/24(木)からTOHOシネマズ六本木にて開幕した第31回東京国際映画祭。 そのオープニング作品として上映された「アリー/スター誕生」。チケットをなんとか手に入れて、日本最速で見てきました!! 日本では12/21から上映の本作は、すでに「アカデミー賞10…

「テルマ」少女が目覚めた力と、青春の苦さ

ラース・フォン・トリアーの甥っ子、ヨアキム・トリアーが描く少女の目覚めーーー。 この触れ込みだけで期待感が高まる映画「テルマ」。公開前からも話題でしたが、公開後はその期待に違わぬクオリティの高さで人気を呼び、上映館が拡大しているようです。 …

2001年宇宙の旅 70mmフィルム上映レポート もはや鑑賞ではなく体験だった

歴史的上映イベント なぜ今70mmフィルム版なのか? いざ、上映 前説 猿が怖い!! そして宇宙へ 人を「狂気」に誘う孤独な宇宙 HALは本当に「反乱」を起こしたのか? 観客の想像を呼び起こす空白 IMAX上映決定! 歴史的上映イベント 2018年10月12日、銀座に…

現実とフィクション、二人のクリストファーロビン

今、一人の人物を巡ってまったく正反対の映画が公開されていることをご存知でしょうか? ディズニー映画「プーと大人になった僕」と、イギリス映画「さよならクリストファーロビン」。この2作品はどちらも、「くまのプーさん」に出てくるあの少年、クリスト…

「アベンジャーズ インフィニティウォー」まさかのヒーロー群像劇!主人公サノスの指パッチンの元ネタは何か?続編で描かれるものとは?

アメリカでの週末興行収入が「スターウォーズエピソード7」を超えて歴代最高を記録した「アベンジャーズ インフィニティーウォー」。上映時間2時間半という、大ヒットを狙う上では有利とは言えない上映時間(1つのスクリーンで流すなら、2.5時間の映画よ…

「レディ・プレイヤー1」E.T.から36年、スピルバーグが信じ続けたもの

2010年代最高の映画ではないでしょうか、スピルバーグ最新作「レディ・プレイヤー1」!!!全ての映画好き、アニメ好き、音楽好き、ゲーム好きたちに向けられた、最新にして最高の、まさしくエンターテイメントと言える素晴らしい作品だと思います! やはり…

「ラブレス」愛されない息子が見ていた窓の景色

開設当初は映画レビューの投稿がメインと想定していたはずが、いつの間にかドラマの感想主体になっているこのブログ。比較的ドラマレビューはパパッと書けてしまうので比率高めになりがちですが、自分の興味の大部分は映画にあるので映画レビューもバシバシ…

「パシフィック・リム アップライジング」怪獣映画としての前作と、ロボット映画としての今作【感想・レビュー】

TOHOシネマズ日比谷のIMAXシアターにて、「パシフィック・リム アップライジング」を見てきました。Twitterのレビュー見てると賛否同じくらいって感じですが、要約すると 富士山!!!!!!!! ってことになりますね。私も富士山関連のシーンはずっと爆笑…

「バーフバリ 王の凱旋」今からでも間に合う!見た者全員の偏差値を2にする超ド級インド映画【ネタバレなし・レビュー】

今朝のめざましテレビで、先週土曜日に行われた「バーフバリ 絶叫上映オールナイト」の特集が放送されていました。私も2月に映画館で見て以来、その熱狂の渦中に引きずりこまれて戻ってこれなくなったのが「バーフバリ」という映画です。昨年4月に前編「バ…

「15時17分、パリ行き」が超越した、フィクションの中の英雄【感想・レビュー】

以前、「アレッポ 最後の男」を現実がフィクションに侵食された現代を示したドキュメンタリーであると自分なりに感想をまとめました。実は今年3月に公開されたクリント・イーストウッド最新作「15時17分、パリ行き」はこのドキュメンタリーとまったく逆のア…

「アレッポ 最後の男」に見える、恐るべき現代ドキュメンタリーのあり方

NHKBS1にて、昨年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされた「アレッポ 最後の男」が放送されていました。日本では昨年5月に「世界のドキュメンタリー」という枠で初めて放送され、大きな反響があったということだけ知っていたのですが、そ…

「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」に初期スピルバーグ的創造力が見え隠れする【考察・レビュー】

2018年3月30日より公開の「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」(原題:The Post)。スピルバーグ大好き人間なので即見に行きました。TOHOシネマズ新宿夜の回にて。座席の埋まり具合は半分ぐらい。華金とはいえスピルバーグの新作なのにもう少し盛…