現在放送中の「獣になれない私たち」(日テレ水曜10時放送)で、主人公晶(新垣結衣)の彼氏、京谷(田中圭)の元カノ役・朱里を演じている黒木華さん。
その演技力は20代の俳優陣の中でもずば抜けており、今や彼女の姿を見ないクールはないのではないかという程、映画からドラマまで様々な作品に出演しています。
あまりにも色々な役をしている印象が強すぎて一度調べてみたのですが、偶然にも自分は彼女が出演している作品をほぼ全て鑑賞していました。恐るべき黒木華率。
というわけで今回はドラマ編と映画編に分けて、私が今まで見てきた中からおすすめの作品をご紹介します。
↓映画編はこちら↓
黒木華のプロフィール
黒木 華(くろき はる)
生年月日:1990年3月14日生まれ(28歳)
出身:大阪府
所属事務所:パパドゥ(所属タレントに市川実和子、瑛太、永山絢斗など!)
経歴:幼い頃から映画や演劇を見て育ち、高校時代は演劇の名門校に進学して3年間主役を務めていた。様々な舞台に出演した後、NHK朝ドラ「純と愛」に出演し、その演技が評判になる。映画方面でも「舟を編む」での演技が絶賛され、日本アカデミー賞新人賞を受賞。その翌年出演した山田洋次監督作品「小さいおうち」では、日本人最年少でベルリン映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞した。
学生時代から演技で名を馳せていた人なんですね。私の認識でも「小さいおうち」くらいから急激に出演が増えてきたような気がします。
では黒木華さん出演作のおすすめ作品、まずはドラマ編!
黒木華出演ドラマ・おすすめ作品
リーガル・ハイ シーズン2(2013年)
今見るとまったく想像がつきませんが、真ん中の人です。
黒木華が様々な映画でその演技力を轟かせている最中、彼女がメジャーどころのドラマでレギュラー出演し始めたころの作品が法廷コメディドラマ「リーガル・ハイ」のシーズン2です。
この作品では、主人公の古美門(こみかど)弁護士のライバル事務所NEXUSの所属弁護士・本田ジェーンを演じています。
後々の黒木華の大躍進を考えると黒歴史と言ってしまいたくなりますが、この時点でもコメディエンヌとしてとんでもない振り幅を見せています。
演技派として認められた後にこのようなぶっ飛んだ役はあまり回ってこないものなので、若くてはっちゃけている黒木華の演技が見れる貴重なドラマです。
そして注目すべきはキャスト陣。
こちらもほぼ映画かソフトバンクのCMしか出なくなってしまった堺雅人さんが主演の古美門弁護士を演じているほか、
けもなれで対立関係にある新垣結衣ともライバル事務所同士の間柄です。
「相棒」で経験を積み、後に「コンフィデンスマンJP」を手がけることになる脚本家、古沢良太さんがそのコメディセンスを最高級に爆発させた法廷シーンは見所。シーズン2のラストで岡田将生演じる羽生弁護士を打ち負かしたセリフは才気走っています。
そして主演の堺雅人さんはこの直前まで「半沢直樹」を演じていたばかり。
初回では「倍返しだ!!」のパロディも飛び出すなど、キレッキレの堺さんの演技が見られるのもこのドラマの魅力です。
天皇の料理番(2015年)
いきなりですが、天皇の料理番が私の中でベスト黒木華出演ドラマです。
黒木華さんが今の映画・ドラマ界で重宝されているのは、演技力はもちろんのこと、現代劇にも時代劇にも通用する容姿に恵まれているからだと思うんです。それが天皇の料理番において炸裂していました。
彼女が演じたのは、主人公秋山篤蔵(佐藤健)の妻俊子です。
料理修行に邁進する秋山にないがしろにされながらも懸命に彼を思い続ける妻を好演。パリ修行から帰ってきた秋山を支える最中に急な病が俊子を襲い、二人が最期の別れをすることになるラストシーンは日本中を泣かせました(筆者調べ)。
日本中なんておおげさな、と思うかもしれませんが、本当です。
私はその回が終わってから一週間、悲しすぎて何も手につきませんでした。
天皇の料理番は現状の日本ドラマ界最強枠であるTBS日曜9時で放送されたのですが、
平均14.9%と(日9としては)ふるわず。
ですが作品としてのクオリティは本当に高いです。
さらに俳優陣としては秋山を演じた主演の佐藤健、その妻俊子役の黒木華、秋山の兄役として鈴木亮平が出演。それぞれが主役を張れる豪華出演陣の若々しく、それでいて見所あふれる名演を披露しています。
佐藤健はこの役のためになんと歩き方から役作りをし(このアプローチは今も続いていますね)、鈴木亮平は作中で病気になる役のため20kgもの減量を敢行。
役者たちのまさしく命がけの仕事っぷりが見れる本作は、一気見必死の傑作です。
真田丸(2016年)
天皇の料理番に続き、こちらも時代劇。
三谷幸喜が脚本を担当し、大河ドラマでは通常子役が少年時代をやるところを堺雅人ただ1人で15歳から死を迎えるまでを演じました。
黒木華は真田信繁(堺雅人)と思い合って結ばれた妻、梅を演じました。
真田丸は歴史マニアである脚本家の三谷幸喜さん肝いりの作品で、
主演堺雅人、脇を固める俳優陣に大泉洋、草刈正雄、長澤まさみ、そして黒木華など映画級のスタッフ・キャストを揃えたオールスター大河となっています。
三谷幸喜といえばコメディのイメージが強いですが、こちらは結構シリアスなドラマになっていて、かと思えば10話に1話くらい急にコメディがぶち込まれてファンにも嬉しい作り。
おすすめは、第三クール(32話〜41話)までの秀吉亡き後の権力闘争。三谷さんが大得意とする密室での会話劇がまるまる1話分続く回はまさしく神回です。
ちなみに残念ながら黒木華さんは第一クール(1話〜13話)のみの出演。何があったかはネタバレになるので言いませんが、この当時話題になったオールスター感謝祭での今田耕司の発言を借りると、、、
なんで本丸から出たんや〜〜
となります。
重版出来(2016年)
様々な映画・ドラマでの経験を経て、ついにテレビドラマ初主演となったのが、漫画編集部を舞台としたお仕事ドラマ「重版出来」です。
なにも言いません、めちゃめちゃ面白いので見てください!
私が能書きを垂れるよりもこのドラマには明確に結果が出ていて、
・第4回コンフィデンスアワード・ドラマ部門 作品賞
・東京ドラマアウォード2016 脚本賞 演出賞
・コンフィデンスアワード・ドラマ部門 2016年間大賞 脚本賞
・最終回にはTwitterトレンドワードランキング独占
など、2016年を代表するドラマなんですね。
逃げ恥がなければ、、、、
そうです。この年の秋クールに「逃げるは恥だが役に立つ」が放送されて全てを持って行きましたが、それまでは2016年のナンバーワンドラマと言われていました。
ちなみに、「重版出来」の脚本家は後に「逃げ恥」を書くことになる野木亜紀子さん。
2016年はその意味で野木さんがドラマ界で一躍脚光を浴びた年となりました。
あらすじとしては、漫画雑誌「週間バイブス」の新人編集となった黒木華演じる黒沢が、様々な漫画家、編集者の心を繋げていって雑誌を復活させるストーリー。
登場する漫画家さんは「ワンピース」の尾田栄一郎さん、「進撃の巨人」の諌山さんなどがモデルになっていたり、劇中に出てくる漫画の絵も実際に漫画家さんに依頼して描いてもらったものなど、背景にも尋常じゃないレベルの手間がかかっています。
人生と夢の全てをかけて仕事をする漫画家役にはムロツヨシや永山絢斗が出演。
特に天才漫画家永山と、その才能に嫉妬した売れないアシスタント・ムロツヨシが真正面からぶつかる第七話は必見です。
獣になれない私たち(2018年)
そしてただいま絶賛放送中の、「獣になれない私たち」。
黒木華は田中圭演じる京谷の元カノ、朱里を演じています。
キャラクターとしては、4年間も別れた男の家に無理やり引きこもった末に働く気もなく、動き出そうにもどうすることもできなくなってしまった女性という役。
普通の人が演じたらどう頑張っても嫌われそうな女ですが、どこか憎めないところがある絶妙なバランスで黒木華がコントロールしているため、どうしても嫌いになれません。そこもまたすごいところですね。
第五話で京谷と別れることになるシーンでは、本当は京谷を引き止めたいのにもうどうしても素直になることができない切ない表情を見せていました。私的なけもなれベストシーンの一つです。
後半戦に入る第六話では、主人公晶たちの行きつけのクラフトビールバー「5tap」に姿を見せるシーンが予告されていましたが、これからどんな風に彼女の人生が展開していくのかも楽しみですね。
というわけで、黒木華出演のおすすめドラマ5つを紹介しました。
映画編もぜひご覧ください!