現役テレビ局員の映画・ドラマ研究記

在京キー局で暗躍するテレビマンが送る、読んだら誰かにこそっと話したくなる映画・ドラマの徹底考察! ※本サイトの見解は全て筆者個人のものであり、特定の会社を利するものではありません。

獣になれない私たち 第六話を執拗に考察する

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恒星のやりきれない呉羽への思いが募った第六話。

これまで隠されてきた二人の過去が明らかになったと同時に、恒星がなぜそこまで呉羽に執着するのかもわかりましたね。

というわけで「けもなれ 第六話」の考察、行きましょう。

今回は「朱里とウサギ」、「上野くんのツイッター」、「佐久間さんの転職先」の3本を軸に考えていきます。


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あらすじ 

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 京谷を避けるため、恒星に咄嗟にキスをした晶。

その現場を目撃した三郎と呉羽に、「二人は付き合っているのか」と問われるが、慌てて否定する晶。その後の呉羽とのやりとりを見て、恒星がまだ彼女のことを想っていると悟った晶は、結婚の理由を聞いてみるように促す。

翌日、呉羽が三郎を連れ立って行った橘カイジのパーティの感想を尋ねる恒星に、呉羽とカイジは偽装結婚だという噂を聞いたと言う三郎。

呉羽はもともと所属していた事務所に無断で自分をモデル起用したことが原因で1000万とも言われる損害賠償を請求されていた。それを知った晶と恒星は、呉羽の「鐘が鳴った」という言葉を「金が成った」と解釈。呉羽が望まない結婚をしたのではと考える。

週末のツクモクリエイトジャパンと樫村地所との懇親会。イメージで物を言う京谷の後輩筧に辟易とする松任谷をなだめる晶だったが、京谷が「人前でキスをする女」に対して悪口を言っていたと聞くとさすがに我慢ができなくなり、京谷との関係にさらなる傷が入る。

その後呉羽の店を訪れた晶は、彼女が橘カイジと結婚した理由を聞く。

恒星と付き合っていた頃、呉羽は病気に罹り子宮を全摘することになる。子供ができなくなったことを悲観した呉羽は、恒星に本当のことを話すことができないと感じてしまい、橘カイジを選んだのだと言う。

試着室で二人の会話を聞いてしまった恒星は、店を飛び出す。

使わないと決めていた粉飾決算の報酬を出してまで呉羽を助けようとしていた恒星。彼の思いは届くのだろうか。

 

朱里とウサギ

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先週京谷との別れを経験し、今週からついに部屋の外に出た朱里。

話の流れの中ではもう直接絡むことは少ないのかもしれないと予想していましたが、バリバリ絡んできていました。

彼女に関してもぼちぼち情報が出揃ってきたので考察してみましょう。

 

朱里を語る上で欠かせないモチーフになっているのが、ウサギです。

彼女自身髪型をウサギの耳のように小さく二つ結びにしていていますが、そのほかにもプテラオンラインのアバターをウサギに設定したり、家から追い出されないための対抗策として本物のウサギを飼ったりと、ことあるごとにウサギが出てきます。

 

またこれは想像の範囲を出ませんが、第一話で京谷の母親である千春が彼女の名前をさして

「赤っぽい名前の子」

と言っていました。確かに朱里の「朱」の字は赤みを帯びた色のことです。

これは、ウサギの目の色のことではないでしょうか。

そう考えると朱里とウサギの結びつきも名前レベルから考えられているようで腑に落ちます。

 

京谷の家は何を象徴しているのか?

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では、なぜこれほどまでに朱里とウサギがセットになって出てくるのかを考えてみます。

 

ウサギから1番に連想されるのが、ディズニーの「不思議の国のアリス」でしょう。

 

平凡な暮らしに飽き飽きしていた少女アリス。ある日彼女は白ウサギを追いかけて「ウサギの穴」に落ちてしまいます。「ウサギの穴」を抜けた先には不思議な世界が広がっていて、喋る動物やトランプの兵隊などと共に彼女は冒険を繰り広げていきます。

 

これがアリスのざっくりとした話の導入部です。

多少のこじつけが入りますが、けもなれにおける朱里の物語はこの「不思議の国のアリス」をモチーフにしているのではないでしょうか。

朱里はウサギを擬人化したアバターを通して橘カイジのオンラインゲームと接触し、外に出ることになります。それはアリスで言う所の「白ウサギを追いかけてウサギの穴に落ちる」部分です。

では、ウサギの穴とはどこのことか?

恐らく、朱里がペットのウサギと暮らす京谷のマンションがそれに当たると考えられます。

 

彼女はようやくウサギの穴から落下し終えて、不思議の国巡りに出かけるのですね。

こういう見方をするとこれからのけもなれにおける朱里の役割が見えてきて、なんだか面白く思えてきます。

 

上野くんのものらしきツイッター

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けもなれファンたちに地味に発見され、その更新頻度の低さからあまり注目度は高くないものの面白いツイッターアカウントがあります。それがこれです。

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上野hatuというアカウント(黒線で潰しているのは私のフォロワーさんの名前ですのでお気になさらず)なのですが、これが晶を慕う後輩、上野発くんのものではないでしょうか。

例えば自己紹介のところは一言「消えたい」と最近の彼の苦悩をダイレクトに表現していますし、また現在地の欄には「99っぽいとこ」とあります。

これは会社名ツクモクリエイトジャパンのことを指しているのでしょう(ツクモ=九十九)。

他にも過去のツイートを見返してみると、

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9/13「待ち受けを変えて少し楽しい」(待ち受けを晶に変更)

9/14「ゴーヤの感想待ち」(晶にゴーヤ製品のレビューを依頼)

8/27「名前からやばいサムライかよ」(九十九の名前は剣児)

 

など、けもなれの世界観を連想させる発言が満載。

8月時点で九十九の名前など私たちが予想すること自体不可能ですから、これは上野くんの作ったアカウントだと考えて間違い無いと思います。

(現実的なことを言うと、小道具さんが遊び心で作った上野くんのアカウントということなのですが)

つまり、上野くんから見たけもなれの今後の話がこのツイッターには書かれているということです。

 

では、けもなれの日付はどう予測するのかと言うと、第六話の速報レビューで書いた日付の法則が力を発揮するわけです。(訂正:「第六話は初めて一週間分話が進まなかった」と書きましたが、懇親会が金曜日だったのでちゃんと進んでいました)

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しかも今月発売の「月刊ドラマ」に掲載されていたけもなれ第一話の脚本を読むと、ト書き(脚本上で場所などを指定する部分)に丁寧に

※日曜日

と曜日の指定が入っている!!

脚本には曜日を入れることはあまりないので、けもなれにおいて曜日の概念が大きな意味を持っていることを示していると言えます。

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そして、これは第四話で出てきたカット。

晶が恒星の部屋に行く日が9/14(土)ですから、2018年の私たちの実時間とけもなれは同じ時間軸で動いていることがわかります。

そして、毎週一話ごとに一週間時間が進んでいくので、

第四話 9/10(月)〜9/15(土)

第五話 9/16(日)〜9/22(土)?

第六話 9/22(土)続き〜9/28(金)の夜

 

現在は9/28(金)でけもなれ時間は止まっていることになります。

ということは上野くんのツイッターに関係があるのは以下の二つのつぶやき。

 

9/29「スマホゲームはやってたけどPCのはあんまやってなかった。面白いのかな。はまったら楽しいのかも。たちばなかいじ」

10/1「アパート吹き飛ばなくてよかった。暑い」

 

10/1の投稿に関しては現実世界にも台風が上陸していましたのでそのことでしょう。

さすがに野木さんとはいえ台風まで予想して脚本を書くのは難しいのでこの投稿は除外します。

 

考えるのは、9/29(土)の分。これは第七話の冒頭部分の日付に当たるでしょう。

上野くんの口からも橘カイジの名前が出てきています。

これはプテラオンラインの続編のことを指しているのだと思いますが、わざわざ「たちばなかいじ」と言っていることから、もしかしたら第七話で彼の姿が見れるのかもしれないと期待できますよね。

 

今現在は10/1で更新が止まっておりここからの展開予測が困難になっているのですが、過去のつぶやきを見るとお話とリンクしていて面白いのでぜひ見てみてください。

 

佐久間さんの転職話

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ちょいちょい話に出てくるツクモクリエイトを回している3巨人のうちの一人、SEの佐久間さん。

会社環境に不満を持って転職することが第五話で話に出てきて、今週ではそれを聞いてしまった九十九が会社に監視カメラを設置するまでの事態に。

週をまたいで彼の転職話が出てくるということは、これからそれ関連のエピソードも語られると思うのですが、けもなれの今までの話の中で彼が転職しそうな企業と言ったら、、、

 

橘カイジのゲーム会社

 

しかありませんよね。

上野くんがツイッターでつぶやいていたことからも、第七話の冒頭でカイジに関連する何かが話題になることはほぼ確定だと思うので、ゲームのリリースと同時に上場の発表があるのではないかと予想します。

となると佐久間さんはそれを見て転職先としてカイジの会社を選び、9月末で退社??

という流麗な運びが見えてしまったのですが、さすがに退職の1ヶ月前に通告義務とかありますしないかなあと。

あるとしたら、九十九と佐久間がどうしようもないくらいに仲違いしてほぼケンカ別れのようにして衝動的に佐久間が辞めてしまうパターン。

日テレドラマ

どのように進むのかはわかりませんが、佐久間さんが今後橘カイジ関連で話に絡んでくることは十分ありえるのだと思います。

 

というわけで、今週はこのへんで!!