煮え切らない京谷の態度に据えかねたビースト・呉羽姉さんが状況を大きく動かしたけもなれ第三話。今回はやたらと話に絡んでくる5tapの周年パーティや、結構な闇を抱えていそうな恒星の兄・陽太との確執が語られました。
そんな中でも最大の謎は、千春家に突如出現した子供でしたね。まだ特段何も語られていないので考察といっても予想程度になってしまいますが、それに関しては第三話の速報レビューの方に書いてあるのでよろしければそちらをお読みください。
あらすじ
晶の苦悩は続いていた。
思い切って横暴社長の九十九に業務改善要求を突きつけたものの、「スペシャルチーフクリエイター」という守備範囲の広い肩書きを与えられ、仕事面での負担は増えるばかり。
一方で恋愛もうまくいっておらず、京谷の元カノ・朱里は相変わらず京谷の家に住み着いていた。
状況はさらに悪化し、京谷の母・千春の仕送りを朱里がネットオークションに勝手にかけたことから千春への嘘がバレそうになる。
観念して打ち明けるように晶は京谷に促すが、京谷は話をそらして返事を渋るばかり。そんな様子を見かねた呉羽が二人の会話に参戦するも、晶が逆に京谷をかばう展開になってしまう。
店を出た晶を恒星は追いかけ、二人が初めて出会った日のことを話す。その日は恒星が兄と決定的な仲違いをしてしまった日であり、兄と似た性格を持つ晶が気になって声をかけたのだと言う。
5tapに残った形になった京谷と呉羽は、タクシーで帰っていた。いつまでたっても「過去には戻れない」「タイムマシンはない」なんてぐちぐち言っている京谷を見て、呉羽は何を思ったかキスをした。
第三話登場クラフトビールと元ネタ
ロロビア サワーセゾン
開始直後、晶を待っていた京谷が頼んだものです(Tap1)
元ネタ:ロコビア (千葉県佐倉市)
千葉県にあるロコビアビールが元ネタのようです。
ふくこうエール
その直後に来た恒星が頼んだものです
元ネタ:いわて蔵 福香エール
岩手県の震災からの復興祈願ビール。
復興をもじって福香としているのです。
ナインテルドキャッツ
たびたび話題になる5tap周年パーティで開けたヴィンテージビールです。
元ネタ:那須高原ビール ナインテルドフォックス
フォックス=狐から、キャット=猫へ変身を遂げています。
恒星の兄、陽太との関係性
恒星が人を少し遠ざけるようにして見るようになった原因の一つとして考えられるのが、兄・陽太との確執です。(元から斜に構えた性格ではあったのでしょうが)
先週八嶋さん演じる社長が「ここだったらどんなブラックな案件も処理してもらえる」と言っていたのが、陽太が経営する会社の粉飾に関わったことなのでしょう。
恒星に助けられて兄は姿をくらましたということになっていましたが、だとしたら今粉飾に関わっているのはどこの会社なのでしょうか?
考えられるのは、どこからかその粉飾の事実がバレて、弱みを握られて安値で危ない橋を渡らされ続けているとかですかね。
いずれにせよ、現段階で伏線として出てきたのが、陽太の会社は二人の父親がもともと経営していたもので、
あんなことさえなければ
粉飾なんかしなくても済んだということ。わざわざ伏せているからにはここもいずれ明かされていくのでしょう。
そして、しっかりと役者さんをつけて顔出しで登場していることから(ほんとはそんな読みあんまりよくないですが)、陽太も後からガッツリ出てくると思われます。
その時に二人の確執がどのように解消されるのか、されないのか、今後の動きを見ていきましょう。
呉羽と恒星の関係性
こちらもシーズンを通して毎話情報が小出しにされている感のある、呉羽と恒星の恋愛関係について。そもそも二人は付き合っていたのか?付き合っていたとしたらどんな関係だったのか?どちらも真実をまったく語らないか、ぼやかすので曖昧なままです。
今回は呉羽の側から見た二人の関係が描写され、
ーーなぜ付き合ったのか?
車がびゅんびゅん通ってる道路に飛び出して、わーっと飛び出したくなった。
ーーなぜ別れた?
渡りきる前にすんごいところからすんごいスピードで車が突っ込んできた。
と語られています。いや、抽象的!!
ですが、「何もなければまだ付き合ってた」と言っているので、二人の間に何か問題があったわけではなく、別れざるを得なくなるレベルの事故が発生したのでしょう。
そして、恒星がいつまでも呉羽との過去の関係を聞き続けていることを考えると、
別れを切り出したのは呉羽の方からでほぼ間違い無いでしょう。
そして、その「突っ込んできた車」とは、陽太の粉飾絡みのことではないと思います。
なぜなら、二人の確執は5tap周年パーティの時。この時、酒に酔った恒星は女を事務所に連れ込んでいます。恒星のキャラクター的に浮気とかするようには思えないので、この時点で呉羽と恒星は別れてだいぶ時間が経っていたのでしょう。
朱里の値段はいくら?
そして、すごく気になる朱里に関するアレコレ。
今回は千春からの仕送りをオークションにかけるという荒技をやってのけましたが、その直前にペットショップに行き、うさぎを発見します。
その時に口走った言葉が
「君は私より高いよ」
うさぎの値札には、24800円と表示されていました。
この言葉に意味があるのだとしたら、朱里は24800円以下で何か買い叩かれた記憶があるのかもしれません。
また、これはすごく大事だと思うんですが、現時点で私たちが朱里に関して知っているのは、
京谷が晶に語ったことのみ
です。つまり、京谷がまだ何か隠していたとしてもおかしくないのです。いくら罪悪感があるからとはいえ、4年も元彼女を家に住まわせておくなんて、何か他に理由があるのではないでしょうか。
けもなれを取り巻く様々な数字
これは完全に私が「そうだったらいいな」と思うだけの考察なのですが、けもなれには本当に様々な数字が出てきます。
代表的なものは、
・5tapでお客さんが注文するときのTAPナンバー
・人々の交際年数(出会ってから6年、とか4年も居候させてる、とか)
・晶の働く会社の社長の名前は九十九
などなど。他には今回出てきた24800円だったり、九十九のオフィスに飾ってある標語「99のアイデアから〜(以下判読不明)」だったり。
一番気になるのは、tapナンバーです。
晶は毎回タップ1から頼んでいき、恒星はタップ5から頼んでいきます。
この数字へのこだわりが意外に「なんか意味あるのかな?」と思えてしまうんですよね。あとは脚本の野木亜紀子さんがデヴィッド・リンチの「ツイン・ピークス」の大ファンなこともその一因。ツイン・ピークスでも、数字に関して様々な小ネタが出てきます(話の筋にはまったく関係ないですが)。
自分でも書いていて「眉唾だな」と思ってしまった節はあるのですが、こうした数字に関しても気にしながらドラマを見ていくのも楽しいかもしれませんね。
では、次回!!