現役テレビ局員の映画・ドラマ研究記

在京キー局で暗躍するテレビマンが送る、読んだら誰かにこそっと話したくなる映画・ドラマの徹底考察! ※本サイトの見解は全て筆者個人のものであり、特定の会社を利するものではありません。

「正義のセ 第三話」感想・レビュー

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 春クールのドラマが出揃い、今期は月9、火9、水10、金10、日9と五本見ていくことになりそうです。まだ「おっさんずラブ」と「やたら弁のたつ弁護士が学校で吠える」が録画状態のまま未見なので加わるかもしれませんが。週の真ん中は吉高ちゃんがキュートな検事を頑張る姿を見て心安らぐ「正義のセ」です。初回のブログでも書きましたが、とにかく吉高ちゃんが可愛らしく撮られているんですよね。

 

感想:アリスちゃんに連絡したプロバスケ選手を私は許さない!!!!!

 

 ドラマに現実を持ち込むな!!!!!うるせえ!!!!!!!!

なんでもないんです。ここしばらく広瀬アリスちゃんの彼氏についての話題が出なくなって平穏な日々を送っていたのに、最近になってまたプロバスケ選手との話題がYahooニュースになっていて悲しい気持ちになったのです。お豆腐屋さんとして一生懸命働いている広瀬アリスに対し、吉高ちゃんは「豆腐屋の娘なんて出会いないでしょ?」と同情するも、それに対する返答は「そうでもないんじゃない?」。そして着信。おそらく来週以降アリスちゃんの彼氏役が出現してくるかと思いますが、高身長で球技が好きとかそういう設定になるんじゃないでしょうか(ならない)。個人的な思いを書き込んだところであらすじを。

 

あらすじ

  凛々子(吉高由里子)は同期検事に騙され婚活パーティに参加する。しかし4年間付き合っていた彼氏の優希(大野拓朗)から連絡があり、パーティを抜け出す。遠距離恋愛から脱出したもののお互い多忙の身で会う機会も少ない二人。優希は「久しぶりに家来ない?」と凛々子を誘う。「遠距離をしている最中に女連れ込んだりしなかった?」と冗談混じりに聞く凛々子に、「家宅捜索してみる??」と絶妙にエロい回答をする優希。「徹底的にやってあげるぞー!」とこれまた100点のリアクションを返しムードも盛り上がる。しかし優希の部屋に帰ると、見知らぬ女性の遺体が転がっているのだった、、、、

 

優希はよく耐えていたが、吉高ちゃんを手放すべきだったろうか

 見た人ならわかるでしょうが、あらすじ途中から嘘です。でも私はマジでこの展開になるかと思ってました。お泊まりデートを「家宅捜索」と表現するなんて、まさかの「検事下ネタ」ですよね。なんて素晴らしいセリフなんだ。そこでドラマの尺を使うと一気に結婚詐欺師の尺が吹っ飛びますから当然なかったですが、優希宅でのお泊まりデートもウディアレンばりの相当知的な下ネタが飛び交っていたはずです。「実況見分」とか、「現場100回」とか、あとなんだろう、「起訴」とか絶対隠語にできますよね!!

 

なんの話だ。

 

 いや、それくらいこの最初のシーンは吉高ちゃんの女性的な魅力が満載で、セリフもよくて、すごく面白くなってたじゃないですか。普通の検事モノだったらこんなのやらないでしょうが、吉高ちゃんという生き生きした女性をキャスティングすることで、「女性検事」の面だけでなく、「検事という職業の女性」の面も描けるという。やっぱりここが日テレっぽいというか、一面的な職業ドラマにしないこだわりですよね。

 さて、ドラマの最後では恋愛より仕事を優先することを身をもって証明してしまった凛々子と、自分は検事の仕事に勝つことができないと悟ってしまった優希に別れがきます。凛々子は結婚詐欺師の鈴木に対して、「人が幸せになろうと思う純粋な心をふみにじるなんて許せない」と言っていましたが、このセリフはそのまんま凛々子に返ってきていますよね。仕事上の正義を果たそうとしたばっかりに、自分の大切な人を結果として踏みにじってしまったという矛盾。なかなかシビアなことを言わせたなあと思いました。(こんな風にしてちゃんと見てますよ感をしっかり出していきます)

 それでも、きっと吉高ちゃんはこれから自分が第三話で優希にしてしまったことの本当の意味を学ぶはず。それはおそらく相棒である相原事務官の失敗体験がフックになってくるはずです。一回仕事の方に行かせておいて、本当に自分が輝くために必要なものは何だろう?そんなことを考えていくような展開になったら、お仕事ドラマとして豊かな作品になるんじゃないだろうかと思います。

 

 というわけで、一週間の中休みにとっても元気になれる「正義のセ」、来週も楽しみに見ます。