現役テレビ局員の映画・ドラマ研究記

在京キー局で暗躍するテレビマンが送る、読んだら誰かにこそっと話したくなる映画・ドラマの徹底考察! ※本サイトの見解は全て筆者個人のものであり、特定の会社を利するものではありません。

「正義のセ 第二話」感想・レビュー

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 女性に対する男性の暴力が話題となっている中、検事という男性社会の中で戦う女性検事凛々子の活躍を描いた「正義のセ」初回。吉高ちゃんという女優の魅力を存分に引き出した演出も見事でした。そんなスタートを受けての第二回。

 

感想:アリスちゃんが活躍してる!!!!!!!!!!

 

 「リリコ 広瀬アリス」の画像検索結果

 「わろてんか」でヒロイン「てん」の恋敵役である「リリコ」を演じた、私の大好きな広瀬姉妹の姉、アリスちゃんこと広瀬アリスちゃんの見せ場が増えていましたね。お父さんの家業である豆腐屋を継ぐ、というサブストーリーを担っていました。姉が検事という厳しい世界に身を投じる一方で、父親の仕事を手伝っている姿が初回でもちらっと映っていました。こんな可愛らしい子が豆腐を売っていたら買いにいきますよね。これからますますお豆腐界隈で活躍する妹のストーリーが展開されていくと思うのですが、やはり豆腐屋と言ったらこれでしょうか。

「藤原豆腐店」の画像検索結果

 イニシャルDの藤原とうふ店。リリコさんことアリスちゃんが豆腐屋を継ぐからには「妹峠攻め編」、「北関東王者決定戦編」など、アリスちゃんが峠を攻めまくるサブストーリーが激しく展開され、港南検察に送致されてきたアリスちゃんを凛々子さんが取り調べる、みたいな、新旧りりこさん対決なども見られるかもしれません!!!(絶対見られない)

 無駄話はさておいて、あらすじを。

 

あらすじ

 港南検察で検事としての仕事をスタートさせた凛々子(吉高由里子)の元に、夫を殺害して殺人の容疑で逮捕された町田かれん(財前直見)がやってくる。殺意を持って犯行に及んだ「殺人罪」か、殺意がないものの殺してしまった「傷害致死罪」かで刑がまるで異なる殺人の取り調べを初めてすることになる凛々子。始めは「夫の暴力から身を守るためだった」と証言し、殺意を否認するかれんだったが、次第に周囲からの情報や、証言の曖昧さから、何かを隠しているのではないか、と凛々子は疑う。かれんが夫を殺害するに至った原因はなんなのか?彼女の本当の姿を知りたいと捜査を開始するのだった。

 

フジ火9とセットで見るとバランスがいい!

 今回はオーソドックスな検事モノのパターン、かつ最終的にはやはり初回と同じく、男性に虐げられた女性、というモチーフが反復されていましたね。このモチーフからは色々なテーマを取り上げることが可能だと思いますし、可愛らしさの中に凛とした雰囲気を感じさせる吉高ちゃんだからこそ、男性にズバズバ立ち向かっていっても悪い意味での嫌味ったらしさがないというか、男性も気まずさを覚えずに「凛々子さん頑張れ!」と応援しながら見れる部分があると思います。

 そして、そんな風に真正面から捉えると重たくなりがちな女性問題を、お仕事を頑張る女子というポップなスタイルで描くことでとっつきやすくしています。普通に見ていても「強権的な男性vs女性」という構図はそこまで強調されていないので、そこを理解しなくても見ることが可能ですし、単純に吉高ちゃんのお仕事ドラマとしての見方をした方が別の面白さもあるのかもしれません。ただ、私はそういう背景とか社会問題とか、裏に隠されたものを読み解きながら映画ドラマを見るのが大好きなのでこういう観賞スタイルをとっています。

 それはさておき。内容は実は重たいのに、かなり見やすいんです、このドラマ。前クールが「anone」ですよ。信じられませんよね。毎週水曜日は明日の準備など整え、全てをドラマの世界に傾けるために全精力を集中させてテレビの前に座ったものでした。 そして、今クールではそのポジションは「シグナル」が担っています。全精力、とまではいきませんが、一生懸命集中して見るぞー!っていう構え方をして見るわけですね。だからこそ、次の日に吉高ちゃんが「お仕事頑張るぞーー!」と可愛らしく演じている姿を見ると、なんだか安心するのです。そんな意味で、同じ「事件」を取り扱うドラマ二つが二日続けて放送されるのに、しっかりと対比がされているので両方とも見るとバランスがいいです。

 そんな「正義のセ」。来週は結婚詐欺がテーマらしく、こちらも楽しみに見たいと思います。アリスちゃんが車に乗るシーンはあるのか!?