昨日、「コンフィデンスマンJP」のレビューを書いたら読んでくださった方が大勢いて、１０日あまり書いてきた記事の総アクセス数を１記事で超えました。地上波ドラマってすげえ、、と思ったと同時に、色んな方が色んな感想をくださり、ブログを書いていてこういう交流ができることはとても豊かで楽しいなと思った次第です。
さて、フジテレビ的に「勝負の改編」と位置付けた春クールでしたが、昨日の月９「コンフィデンスマンJP」の初回視聴率は9.4%と、「海月姫」の初回（8.6%）より上げたものの二桁届かずという結果に。古沢作品で10%いかなかったら何だったらいいの！？と結構びっくりしたのですが、フジテレビドラマに対する期待値があまり高くないことも影響しているのでしょう、、、（フジのドラマど真ん中世代なので寂しいですが）と、昨日散々こき下ろしておきながら言っております。
そんなフジの春ドラマ第二弾が、坂口健太郎くんドラマ初主演「シグナル」です。韓国ドラマのリメイクということと、「本格派作品」を気合いを入れて作る関テレ枠ということで楽しみに初回を見ました。
感想：これ１０話分続くん！？？？？すごくね！！！？？
第一話は、主人公である三枝（坂口健太郎）が幼い頃に出会った少女誘拐事件を軸に展開されていきます。事件発生当時である1995年スタートの時間軸と、時効が迫った2010年（15年後って言ってたから設定的にそうですよね、、？）の二つの時間が交叉し、95年に事件を捜査している北村一輝から謎の無線機による連絡を受け取った2010年の三枝が犯人に迫る、という内容でした。
この謎の無線機を見て「シリアス版君の名は。みたい！」とキャッキャしていたわけですが、話に無線機が絡んでくるのは今回はこの一回だけ。「シグナル」というタイトル的に二人の時を超えた無線のやりとりを軸に話が進んでいくと思っていただけに、捜査進展のヒントだけを与えて突然切れる通信、という展開は意外でした（時を超えたやりとりを長ったらしくやられても画面がもたないのでよく考えたら当たり前なのですが）
そして、犯人に迫って二転三転していく中で、真犯人であるハセキョー（長谷川京子ですね）を追い詰めて、「時効まで残り40分」のタイトル。そして次回予告。
初回からクリフハンガーーー！！！！！！！！！！！
びっくりしました。連ドラのしょっぱな第一話から、この回を見ていないと視聴者が置き去りになる続き物の手法を取るなんて、よっぽどクオリティに自信がないとできません。関テレは、視聴率的に手堅い一話完結を捨てて、１０時間の一本の作品としての面白さを追及する姿勢を取りました。
そして、その姿勢は大当たり！！初回、めちゃめちゃ面白かったです。
プロファイリングの達人としての坂口くんの頭の良いキャラクター設定も説得力がありましたし、「シャーロック」を彷彿とさせるような、視聴者を無理やり納得させてしまうあの感じ。「64」で警察と対峙するメディア役をやっていた雰囲気が引き継がれているような気がしました。
そして、過去と現在の絡ませ方の配分がすごくちょうどいい。北村一輝はヒントだけを残して一話では早々と退場し、「彼に何がおきたのか？」「そもそもあの無線機はなんなのか？」「三枝巡査長とは、一体誰のことなのか？」といった数々の謎が提示されます。その謎を巡る話を伏線として置いておきながら、少女誘拐殺人事件の真犯人は誰なのか？という本筋をしっかり見せていく展開。「アンナチュラル」で言う所の、中堂さんのエピソードの扱い方と似ていますね。
第二話にバトンが渡されたのは、時効が迫る中頭の切れる人物とされる犯人、ハセキョーをいかに逮捕にもちこむかというサスペンス。初回では彼女にセリフはありませんでした。しかし、巧みな目配せの芝居や振る舞いによってその「ただものじゃなさ」は存分に予感でき、むしろ第二話でどんな風に戦っていくのかという期待に繋がりました。
まとめとして最初の感想に戻るのですが、これ、どうやって十話分続けるのでしょうか笑
少女誘拐編を第二話で完結させたとして、何回も何回も過去の未解決事件と現在を結びつけるわけにはいきませんよね。今回の事件は、三枝が幼少期にリアルタイムで経験しているからこそ彼が捜査する原動力になっているわけですし。となると北村一輝側のエピソードを掘り下げたりするのか、未来側で起きた事件と過去に起きた事件をリンクさせるのか、どんな手法を取るのか楽しみです。
というわけで、とっても面白かった「シグナル」。来週も絶対見ます。
